旅日記「2006年3月8日〜15日 台湾」
台湾は「食べ物の旨さ」「人々の気さくさ」「治安の良さ」と僕が最も好きな国だ。
おおらかな国民性からか観光地でもガツガツした客引きが少ないので、あまり構える事の無い旅行ができるのも嬉しい。
最近では物価の安さや玩具の面白さで上海にばかり行っているのだが、それども台湾には1年に1度はかならず行く事にしている。
上海や韓国と違い、首都の台北だけではなく台中の友人をたずねたりと台湾内での移動も多い為、今回は旅程も1週間強と長くなっている。
3/8(初日) 成田→台中
毎回台湾では最初に台中へ行く事になっている、我が家から成田へ電車で約2時間、成田から台北(中正国際空港)へ飛行機で2時間半、その後バスで台中へ約3時間とかなりの長旅だ。
当然出発時間も早く、NRXの始発で出発。
卒業旅行のシーズンだからか空港はエライ込みようだ。
出国審査の列がX線検査のあたりまで溢れてきているありさま。
X線検査、出国審査とかなり並ばされたがなんとか機内に辿り着き出発。
機内食は「エビカツ丼(エビフライの玉子とじ)」でけっこう美味しい。
サイドメニューも「クラゲの中華風サラダ」「イチゴゼリー入りフルーツサラダ」「水まんじゅう」で、どれもうまい。
台湾系の航空会社は機内食が美味しいのが嬉しい。(以前オデンが出た事もあった)
台北の中正国際空港に到着、空港内で台湾用携帯電話のチップ(SIMカード)を買い台中の友人へ到着の電話。
コンビニで飲み物を買ってバスで台中へ。
2時間半の飛行機の後3時間近くのバス移動はいつもながらキツイ、車中は持ってきた「Mr.Boo」のDVDを見て過ごす。
台中駅で友人家族と合流、友人の娘が1年見ないうちに大きくなっていた。現在4才とのこと。
彼とはそろそろ10年になる付き合いで、僕が当時やっていたネットに玩具を注文してきたのが出会い。「台湾によく行くんだ」という僕からのメールに「今度は台中まで遊びに来てくれ」と社交辞令的に返事をしたのをいいことに、毎年お世話になっているのだ。
友人の車でホテルへ、市内の高級そうなホテルへチェックイン。
毎度の事だがホテル代は友人が支払ってくれる。
来客を何不自由なくもてなすのは台湾人の気質だというが、やはり毎度恐縮してしまう。
持参した土産や、彼がネットで僕を受取人に指定して購入した玩具ものなどを渡す。
早朝に出発したおかげでまだ6時頃。旅の疲れもあるが、やはり玩具屋には行かねば!
と友人の車で「玩具"反"斗城(トイザらス)」へ。
いきなり等身大のギャラクシーコンボイの人形がお出迎え(日本でもあったかは不明)、変型はしないが玩具用のデザインで作られており、変型用のジョイントなどがそのまま存在していた。
TFはサイバートロンとスターウォーズTFがあった、新しいものはダークバレット、ミニコンのあたり。
ダークバレットやスターウォーズは約4000円、ミニコンは1000円くらい。
とりあえずダークバレット、ミニコン3種、Xウィングを買った。
その後、玩具屋を数軒まわったが得に買うものはなし。
バイナルテック未発売の色替えALTERNATORSをいくつか見かけたが、約4000円だったので見送る。
夕食は去年来た時にうまかった「古街」という店で。
店内にアンティーク家電などが配置されてオシャレな店で、味も抜群。
前回食べた「カボチャスープ」(くり抜いたカボチャを容器に海鮮入りカボチャポタージュが入ったもの)をアンコール、他に「ブタバラの梅干し煮」(角煮風の豚肉と野沢菜を梅干しで煮たもの、白飯との相性は抜群)、「青菜炒め」、「ビーフン」などを頼み平らげる。
食後「軽く飲みに行く?」という友人の誘いを断り、ホテル近くの「そごう」やコンビニに立ち寄ってホテルへもどる。
コンビニで「フライングドラゴン社」のヘリに変型するロボを見つけたので購入。
日本同様にレジ前で売られているオデン(串に刺さった練り物が中心でスープは薄味)と、高梁酒を買い部屋で晩酌をして就寝。
結局買った玩具はハスブロの正規玩具ばかりでいんちき番長的にはどうかとも思うが、初日なのでまぁこんなものだろう。
コンビニで発見したフライングドラゴン社の変型玩具。 ヘリからディフォルメロボ(?)に変型 材質はオールプラで、最近多いダイキャスト製ではない。 ヘリ以外の商品もありそうだが未確認。 |
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3/9(2日目) 台中
昨日の疲れが出たのか寝坊、気が付くと10時近くになっていた。
友人との待ち合わせが10時半なのでゆっくり朝食を食べている暇がなさそうなので、カップラーメンと昨夜妻がコンビニで買った菓子パン(芋頭パン)を食べる。芋頭パンは芋頭で作ったアンの入ったパンで、アンは小豆よりもクセがなくすっきりとした甘さだった。
ホテルロビーで友人と合流し玩具屋巡り、最初は地下倉庫のような通称「地下の店」に向かう、ここはメタルス2のスカージやマシーンズの青ゴリラ、パワーレンジャーの初期のものなどが大量に残っている店だったのだが、なんと行ってみると移転していた。
近所の店などに友人の奥さんが聞き込みをしてくれたりと移転先を調べてくれ、道々人に聞きながら行く。
迷う度に奥さんが車から下り道を聞く為に走り回ってくれて申し訳ない気分。しかし、そのおかげでなんとか辿り着いた。
移転後の店は工場や倉庫の立ち並ぶ場所にあり、以前の地下の店以上に倉庫のような状態。
棚に並んだダンボールを開けて買うものを探した、メタルス2スカージとイグアナス、マスクドライダーの変型バイクを買ったところかなり安くしてくれた。(青ゴリラは発見できず)
台湾の気候はホコリが多く、店頭の玩具などがすぐに砂まみれになってしまうのだが、ここの倉庫でも
「お、古びたダンボールだ!お宝のニオイ!」と思ってよく見ると「ケロロ軍曹」とか書いてあるから驚きだ。
その後数軒玩具屋をまわったが、それほどめぼしいものは無く、昼食に「ミンカオ」の有名店に行く、「ミンカオ」はモチ米の上に煮込んだ肉を乗せた牛丼風のもの、小さな茶碗で出てくるのでお代りするのが普通らしい。
煮卵と肉団子がサイドメニュー、無料でカツオ味のスープが付いてくるのだがこのスープが意外に後を引く味。
食後は馴染みの玩具屋の倉庫へ。
この店は店鋪は日本の玩具や古い超合金などをならべ、コレクターショップのような事をやっているのだが(見た目は普通の玩具屋だが)、倉庫には古めのいんちき玩具が大量にある。
広い倉庫に無造作に積み上がったダンボールを片っ端からあけて漁りまくる。
ダンボールを開けるとフライングドラゴン社の初期変型モノが詰まっていたり、バードロボのセット箱が入っていたりと、アジア系変型玩具が好きな人間なら宝の山のような状態(普通の玩具好きにはガラクタの山かもしれないが)縮小版シックスショット、縮小オメガスプリーム(スパリン)、TFガムのコピー、DXバクシンガーのコピーなど段ボール2個ほど購入。
その後「豆花(トウファ)」の店でお茶、「豆花」は最近日本でも知られてきているが、豆腐(しゃくり豆腐のようなかんじ)にシロップと煮落花生、かち割り氷りをかけたもの。豆腐の風味が甘味と合うのだ。
友人に勧められて「ワンカオ」なるものも食べてみる、米で作ったプリン(甘くない)に挽肉とザーサイを炒めたものがかかっている。おやつではなく食事な感じだがこれもウマかった。米プリンの部分は粘りのないモチのような食感でピリカラの具との相性もいい。
その後、ソフビ小物ばかり売っている店や模型店など数軒玩具屋をまわり買い物、模型屋で「モビルスーツ・リブギゴ」のプラモや「ヘポイ」のゴーストキャッスル(どっちも正規品)などを買った。
夕食は「チャーハンが食べたい!」ということで、友人おすすめの「チャーハンのウマイ」食堂に連れて行ってもらう。
お薦めなだけあってチャーハンは香ばしくてうまい、肉デンブが入っているのが秘訣と分析。
他に注文したアスパラ炒めや、エビの塩茹で、姫筍の辛炒めなどもウマかった。
食後に「ロボットステーション」(どっかで聞いた名前だ)でお茶。
この店、店頭に巨大なガンダムやロボコン(金属製)が飾られており、店内にも玩具が展示されているオシャレな感じの店。名前に反して、リトルグレイ風の宇宙人玩具のコレクションが充実しており、宇宙人グッズ好きの妻が喜んでいた。
ホテルまで歩きながらコンビニをまわり、レンジフードのシュウマイなどを買い(部屋にレンジが付いているので)部屋で酒を飲んで就寝。
…なんか食い物の話しばっかだ。
「ロボットステーション」 数年前の「お洒落アメトイブーム」の頃なら下北沢や裏原宿あたりにもあったんじゃないかと言う感じ。 玩具マニアにはちとオシャレすぎな感じで、とても買ってきた玩具を開けてワイワイできる雰囲気ではなかった。 店内の玩具にはポイントがつけられているものもあり、来店ごとのポイントでもらう事ができる。 |
3/10(3日目) 台中
ホテルのバイキングで軽めに朝食、ロビーで友人と待ち合わせて本日も玩具屋巡り。
市内の小さな玩具屋を数軒まわったがほとんど買うものは無し。
わざわざ運転してくれている友人に申し訳が無くなり、ついALTERNATORS「ディセプチャージ」を買ってしまう。
その後も数軒まわったがパワーレンジャー(アバレンジャー)の合体ミニカーの拡大判などをちょこちょこ買った程度。
昼食は排骨麺の有名店「清水排骨麺」で。
この店の排骨麺は骨ごとぶつ切りになった肉を、つくだ煮風に煮込んだものが入っている。
台湾のラーメンの特長で塩味薄めなのだが、肉の旨味と焦がしニンニクの風味がマッチして後を引くうまさ。
店を出ると長蛇の列ができていた、我々は良いタイミングで入ったらしい。
「菱角揚」なるスナック(つけヒゲのような形をしたクリをフライにしたもの)をツマミながら、食堂近所の玩具屋を数軒見てまわる。
その後、台北市内から小1時間車を走らせたあたり(豊原)まで行ったが、やはり大きな収穫が無い。
以前イベントで友人のEMUさんから見せてもらった「超合金魂ガンダムSEED」や、ゲームボーイアドバンス用のインワンソフト(一本に複数のゲームが入ったソフト)などを買った程度。
入った玩具屋で話をきくと、どうやら「古いものが残っていたみんな店は潰れてしまった」と、日本と同じような状況らしい。このあたりは数年前の大地震の被害が大きかったことも原因の一つだとか。
最後に入った店でようやく一抱え程度の買い物ができた。
「超合金魂ガンダムSEED」 ガンダムSEEDには興味のない僕だが、あまりの「間違え探し」パッケージについ買ってしまった。 キミはいくつ間違えを見つけられるかな?(笑) |
帰り道、小1時間も車で移動したあたりで友人の携帯に「(さっき行った)○○の店には古いものが沢山ある倉庫がある」という情報が入ったので、また1時間かけて引き返したが倉庫は無く、無駄足(苦笑)だった。
夕食は「牛肉鍋と水餃子」の店へ、醤油風味の鍋には角切りの牛肉の他つみれや豆腐、白菜、春雨などが入っている。
ビーフシチューの様に柔らかく煮込まれた牛肉は、口の中でホロホロとほぐれて良い。
食後、イタリア料理屋で水割りとデザートを食べホテルへ、
明日の約束をして友人と別れてからコンビニに行き、ツマミを買って部屋に戻り風呂の後、一杯やって就寝。
3/11(4日目) 台中→台北
台中最後の日なので、荷造り等の為はやめに起床、外に朝食を食べに言ったのだが、時間的にどの店も開いていなかったのでホテルのバイキングで朝食。納豆があったのだが、カラシが無いのとごはんがパラパラなのでちょっと残念。
荷造りをして11時頃ロビーへ、友人がチェックアウトの手続きをしてくれる。
彼に支払ってもらっているこの時間は毎回居心地が悪い。
友人宅で友人のお母さんが作った料理で早めの昼食、純粋な「台湾家庭料理」を食べたのははじめてかも、メニューはビーフンとダイコンと肉のスープ(鳥鍋風)、鳥肉の酒煮など。クセのあるものもあったがどれも旨い。
台中で買った玩具を箱づめして郵便局でEMS発送、なんだかんだでダンボール4箱になった。
その後、また1時間半ほど車を飛ばして郊外の町(彰化)へ、しかし昨日以上に不作でほとんどの玩具屋が潰れていたり閉っていたり…まぁ今日大量に見つけてもそれはそれで困るのだが。
数軒の玩具屋でみつけたマシーンズ青ゴリラや、フューザーズを高めだが買ったのみ。
「ザ・アニメージ」の情景「鷹」「鷲」が(ほぼ日本の定価で)売られている店があったが、サイズがでかいのでスルー。
お寺のようなところで、「麺線」(とろみのあるスープで煮込まれたそうめんのようなもの)や、「麺茶」(焦がした小麦粉をお湯で溶いたようなもの、香ばしくてほんのり甘い)を食べる。
市内に戻るともう6時半ごろ、
友人の家族に別れを告げ「絶対に日本に来てくれ、そしてお礼をさせてくれ」と念を押してからバスで台北へ。
台北駅のバスターミナルに到着、客待ちをしているタクシーは沢山いるのだが、ボラれないように少し移動してタクシーを拾う。
台北の定宿「金星大飯店」は台中で泊まったホテルとは雲泥モノの安宿だが、スタッフの気さくさと、常連で泊まっているうちに顔なじみになったので毎回利用している。
しかし、現在本館が建て替え工事中なので離れの別巻にチェックイン、部屋自体は本館と同じようなものだがエレベーターが無く、4階の部屋まで荷物を持って上がるのが一苦労だった。
すでに12時をすぎていたのだが、寧夏蕗にでる夜市へくりだす。
じつはこの夜市に「僕が世界一と思っているチャーハン」の屋台があるのだ。
そんなわけで目的はもちろんチャーハン。
…しかし無い!
1月末に来た弟が「親父さんがいなくてカレーしか置いてなかった」と言っていたので、「正月(中国の)だからかな」と思いつつも心配していたのだが、屋台自体が存在せずオジサンやオバサンの姿もない。ショック!
仕方なく別の店でチャーハンを頼む。この店もパラリとしていて味も良いんだが、いつもの店とくらべると一段落ちてしまう。
ガッカリしつつも屋台で買った生ジュース(果物をその場でジュースにしてくれる)を飲みながらホテルに戻り、コンビニで買った酒を飲んで就寝。
在りし日のチャーハン屋台…ホントにうまかったのだが